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社会福祉法人兵庫県社会福祉事業団 兵庫県立清水が丘学園

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運営方針

基本方針

  1. 私たちは、子どもたちの権利を保障します。
    1. 子どもたちの心を理解し、心を育む生活の場を整えます。
    2. いかなる暴力からも子どもたちを保護し、すべての子どもたちの権利を尊重します。
  2. 私たちは、子どもたちの成長・発達を支援します。
    1. 一人ひとりの子どもの適性や能力が適切に伸びるように支援します。
    2. 基本的な生活習慣や道徳観を身につけ、発達年齢に相応しい正義感や責任感が持てるよう支援します。
    3. 様々な年齢の友だちや大人との交流を通じ、「育つ喜び、育ちあう楽しみ」を経験できる環境づくりに取り組みます。
  3. 私たちは、子どもたちの自立を支援します。
    1. 子どもたちの発達年齢に応じた学力や生活技術の習得を支援します。
    2. 子どもたちの能力や希望を尊重した進路選択を支援します。
    3. すべての子どもたちが自分を大切にし、生き甲斐を実感できるよう支援します。
  4. 私たちは、家庭や地域の子育てを支援します。
    1. 子どもの健全な成長を願う保護者の想いを受け止め、協力して子育てを行います。
    2. 知恵や知識を地域の人々と共有し、より良い子育てのあり方を考えます。
    3. 学園の機能を地域に還元します。

事業計画

 児童心理治療施設は、心理的ケアを目的とする施設として、被虐待児童や不登校児童のケアや、その保護者の支援のため、より高度な専門性を発揮することを求められるようになってきました。

 近年、児童を取り巻く社会問題は深刻な状況が続いています。親と暮らせず施設で養育されている子どもの内6割が虐待を経験しています。また、新型コロナウイルスの感染拡大防止のための休校対策や外出自粛によって、令和3年度には虐待の疑いで警察が児童相談所に通告した件数が10万人を超え、過去最多を更新し、児童虐待は一層深刻さを増しています。

 清水が丘学園(以下「学園」)でも令和3年度は、入所児童のうち被虐待児が83%、発達障害を持つ児童は85%に達しました。学園の処遇の中心的対象は、虐待や発達障害等の複合した問題を抱える児童となっており、より専門的・総合的な取り組みが求められています。また、子どもの問題は、家族がかかえる問題によることが多く、不調をきたした家族への支援も重要となっています。

 今年度は、これまでの取り組みをより深めるとともに、心理治療と生活支援の専門施設として、被虐待児の家族再統合に向けた取り組みや発達障害を持つ児童の心理的ケアやソーシャルワークを積極的に行うとともに、潤いある生活を維持できるよう、処遇の充実に取り組んで参ります。

 以上の方針のもと、令和4年度の事業として、次のとおり計画を定めます。

  1. 地域の元気を支える取り組みの展開
    1. (1)児童心理臨床セミナーの実施
       精神科医師、大学教授等の助言のもと、心理士や学校教員、児童福祉や臨床心理士を 目指す大学院生に対して事例検討の機会を提供し人材育成を行うとともに、各機関に所属する心理士・学校教員等のネットワークを構築する機会を提供します。
      1. [令和3年度実績]
         年4回、延べ参加者数:103人
         場所:オンライン
    2. (2)公開講座の開催
       子どもの心の問題について、有識者の講演等を実施し、児童の処遇にあたる小中高校教員、行政職員、施設職員、臨床心理士、学生等の資質向上に寄与する研修機会を設けます。
      1. [令和3年度実績]
         テーマ:コロナ禍における子どもへの支援 ~今、求められる支援について~
         参加者:64名
         場所:オンライン
    3. (3)社会福祉士等実習受け入れ
       各大学と連携し、社会福祉士等を目指す大学生の受け入れを行うことで、児童福祉に関わる人材の育成に貢献します。
      1. [令和3年度実績]
         3名
    4. (4)心理臨床研修(臨床心理士・公認心理師)の受け入れ
       各大学と連携し、心理臨床家を目指す大学院生を受け入れ、一年を通して心理臨床実習を行うことで、児童福祉に関わる心理臨床家の育成に貢献します。
      1. [令和3年度実績]
         4名
    5. (5)発達障害児・被虐待児などに関する技術支援等
       学園の実績とノウハウを児童養護施設等の心理士や児童指導員に提供し児童支援能力の向上を図ります。
       学校や児童養護施設、里親研修等への講師派遣をします。
    6. (6)研究成果等の発表
       職員の日頃の実践や業務を通じての研究成果を発表し、その内容を広く情報発信します。
  1. 多様なサービスの充実と展開
    1. (1)職員研修の充実
       被虐待による児童の問題の理解や日常の支援場面における対応など、専門的な知識と技能について、新たに学園に勤務する職員を中心に必要な臨床的知識の習得と日常対応支援についてOFF-JTを計画的に行います。
    2. (2)利用者サービス向上のためのOJTの充実
       発達障害を有する入・通所児童が増える中、指定リーダーを中心に、発達障害の理解と処遇の向上や、被虐待児童への処遇を向上するためOJTを充実し、自主・自律的に行動できる人材の育成を図ります。
    3. (3)自己研鑽機会の充実
       兵庫県社会福祉事業団が主催する、階層別研修・専門性研修・特別研修やその他外部研修などに職員を派遣し、組織性・専門性を高め、施設職員としての資質向上を図ります。
  1. 事業体系
    1. (1)地域の元気を支える取り組みの展開
      1. ①施設機能の地域への提供・発信
          (ア)児童心理臨床セミナーの開催
        1. (イ)公開講座の開催
        2. (ウ)支援ニーズの高い事例検討会や研修会への講師派遣
      2. ②地域の福祉人材育成支援
        1. (ア)心理臨床研修の受け入れ
        2. (イ)社会福祉士・保育士・教職員実習の受け入れ
        3. (ウ)見学研修(民生委員・児童委員等)の受け入れ
      3. ③地域に開かれた施設運営
        1. (ア)福祉ダイヤル相談
        2. (イ)ボランティアの積極的受け入れ
        3. (ウ)家族療法(外来児童・家族支援)事業の推進
        4. (エ)事業団広報戦略に基づく広報の推進
        5. (オ)地域交流事業(学園祭)の実施
        6. (カ)施設運営協議会機能の充実・強化
        7. (キ)専門職種連絡会への参加
    2. (2)多様なサービスの充実と展開
      1. ①職員研修の充実
      2. ②利用者サービス向上のためのOJTの充実
      3. ③自己研鑽機会の充実
      4. ④公認心理師、社会福祉士、介護福祉士等の計画的育成、資格取得の推進
      5. ⑤利用者本位で質の高いサービスの提供
        1. (ア)社会体験事業の実施
        2. (イ)サービス評価基準に基づく自己評価実施・第三者評価の実施
        3. (ウ)利用者個別支援の実践
        4. (エ)業務マニュアルの見直し・検討
      6. ⑥利用者の多様な個別ニーズに対応したサービスの提供
        1. (ア)潤いある生活創りの推進
        2. (イ)ハリのある生活創りの支援
        3. (ウ)児童の特性に合わせた支援や被虐待児童の家族再統合に向けた取組
      7. ⑦利用者の人権と個人の尊厳に配慮したサービスの提供
        1. (ア)人権の擁護・虐待防止・合理的配慮に関する研修等の実施
        2. (イ)利用者の権利擁護の推進
      8. ⑧利用者にとって安全で安心なサービスの提供
        1. (ア)危機管理基本指針に基づくリスクマネジメント体制の確立
    3. (3)堅実な運営の継続
      1. ①医療・福祉・教育の連携
        1. (ア)こども家庭センターとの連携
        2. (イ)原籍校との連携
        3. (ウ)医療機関との連携
      2. ②医療・福祉・心理臨床に関する専門的情報の発信等
        1. (ア)事業団実践・研究紀要への投稿
        2. (イ)県立こども発達支援センターとの連携
      3. ③経営基盤の確立(入所児童の安定的受け入れによる措置費収入の確保)
      4. ④県と協働による県施策の先導的役割の実践(県立施設としての役割の実践)
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